明けましておめでとうございます。
本年もよろしく御願いします。
さて、寒い日が続いていますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか？
年末は､宮城県が全国で最もインフルエンザが流行した県となりましたが、
幸い学校が冬休みに入り、小康状態になりました。
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咳のひどい風邪
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年末年始、風邪で来院される方の症状は、むしろ、ひどい咳でした。
熱はあまり高くならず、鼻水が少しでて、咽頭痛が強く、とにかく咳が出ます。
何もしなくても咳が出ますが、
冷たい空気を吸ったり、お話しをしたりすると咳き込んでしまいます。
夜咳で目が覚めて､眠れなくなってしまうこともあります。
咳き込みすぎて、吐きそうになるほどです。
声がかすれて、ほとんど声がでなくなってしまう方もいらっしゃいました。
診察すると、扁桃腺は正常で、声帯の下の気管が真っ赤になっています。
急性喉頭炎から急性気管・気管支炎を起こしているのです。
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マイコプラズマの大流行
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気管支炎を起こす原因は様々ですが、今はマイコプラズマが大流行しており、
例年の2倍くらいの患者様がいらっしゃいます。
しかも抗生物質が効かない場合が多くなっています。
マイコプラズマ以外でも気管支炎を起こす細菌は、
通常病院から処方される抗生剤では効かないことが多いのです。
薬をもらって飲んでいても、なかなか咳が止まらず、
来院される方もいらっしゃいました。
咳がなかなか止まらず、肺のレントゲン写真で明らかな異常が無いときは、
耳鼻咽喉科で内視鏡をしてもらい、気管の状態を見てもらうといいと思います。
気管の炎症がわかれば、適切な治療で､数日で咳は止まります。
咳が出るのは、何か有害なものを肺からはき出そうとしているわけですから、
その原因の治療をしないで､咳止めだけを飲むのは、
病気を長引かせるだけで、百害あって一利なしです。
原因となっている､病原菌を除去する様に努めましょう。
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風邪が治ったのに､咳が続く
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風邪が治まったあと、咳が一ヶ月以上長引く方もいらっしゃいます。
"どうも私は､のどが弱いんです"
と患者様はお話になります。
痰はほとんど無くなりますが、空咳が続きます。
原因は、炎症により気道の過敏性が高まることによります。
元々の炎症が、治りきっていないこともありますが、
これも､人によってメカニズムは様々です。
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アレルギー体質の人の咳喘息
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アレルギー性鼻炎がある方は、咳喘息といって、
気管支炎のあと、喘息のような状態となってしまうことがあります。
咳喘息は、ほっておくと気管支喘息へ移行することが知られています。
早めに治療することが大事です。
耳鼻咽喉科で、アレルギーの有無を調べてもらうといいでしょう。
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胃酸の逆流による咳
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このほか、胃酸の逆流が原因となっている方もいます。
咳をすると腹圧が高くなるので、胃の内容が食道に逆流しやすくなります。
咳き込んで､吐きそうになる方は、胃と食道の間の弁が緩んでしまうので、
風邪の後、逆流性食道炎になりやすくなっています。
逆流した胃酸で、気管が刺激され、咳が長く続く様になります。
この場合も、喉頭を内視鏡で検査してもらうと、原因がはっきりします。
以前書きました胃薬で咳が止まる不思議な現象が起こるのはこのような方です。
風邪は、アレルギーとも区別しにくいときもありますし、
鼻や咽頭、喉頭など上気道の炎症が主体です。
耳鼻咽喉科で診察を受け、上気道の状態をよく見てもらうと
診断がはっきりし、早く治るので､お勧めです。
院長
