アレキシサイミア、アレキシソミアという言葉をご存知ですか?
日本語に訳すと、アレキシサイミアは失感情症、アレキシソミアは失体感症となります。
アレキシサイミアは、
自分の感情に鈍感になってしまい、自分の気持ちを感じたり、言葉で表現することが難しくなることを言います。
アレキシソミアはさらにご自分の身体の痛みなどの感覚に気づくことも難しくなることをいいます。
ストレスがかかった状態が長く続くと、ストレスが無い状態のことを忘れてしまい、
自分にストレスがかかっているのかわからなくなってします。
ストレスがかかった状態が普通となってしまうのです。
ご自分の苦しい、つらい、悲しいという感情が、押し込められてしまい、アレキシサイミアとなります。
すると今度は、鬱積された感情が、身体の症状となって現れることがあります。
頭痛や、腹痛、不眠、肩こり、手のしびれ、耳鳴、めまいなどです。
このような、心の苦しみに気づいてもらえないので、身体症状として出てきた場合、
病院に行って血液検査や、CT,MRIなどの画像検査を受けても、なんら異常が出ないことがほとんどです。
"異常がありません、気のせいです。"といわれるかもしれません。
抗不安薬などの向精神薬を処方されるかもしれません。
結局、症状が改善することはありません。
このような体の症状も長く続くと、この状態が平常となってしまい、
症状を感じられなくなってしまうことがあります。
これがアレキシソミアです。
ここまでくるとかなり、心身の健康にとっては危険なレベルになります。
現代医学的にも診断される病気が発症してしまいます。
当クリニックでも、肩がぱんぱんに張ってつらそうなのに、
患者さんは肩こりを全く感じていないことがあります。
このような患者さんは、頭痛やめまい、難聴などより重症な症状で、病院に来られることが多いのです。
私たちの心や体は、
ホメオスターシスといって健康な状態を保とうとしているのですが、
外的因子や、内的因子によって、健康が脅かされると、何らかのサインを送ります。
このサインに早く気づくことが出来れば、心身の健康を保つことが出来ます。
日々の忙しさや、ルーチンワークに気を取られて、
心や体が送るサインを見逃してしまうと、
徐々に健康がむしばまれてしまいます。
お仕事に忙しいお父さん、仕事と家事、子育てにフル稼働のお母さん、
残業続きのビジネスマン、働く女性の皆さん、
我慢しないでご自分の心、体の声をよく聞いて下さい。
それが、健康維持にとても大切です。
こころやからだの声を聞くには、ヨーガや瞑想が効果があります。
病院に行ってもなかなか原因がわからない症状でお悩みの方へは、医療コンシェルジュがお役に立ちます。
ストレス社会を、生きて行くため、こころやからだが出すサインを見落とさないようにしましょう。
院長