スギ花粉症の体質改善

昨年の夏、記録的な暑さが続いたため、
今年はスギ花粉がたくさん飛ぶと予想されていました。

ところが、3月なのに雪が降ったり、寒い日が多かったので、
これまでは思いの外花粉も少なかったようです。

今年は症状が出るのが遅いと感じられた方もいらしたかもしれません。
安心したのも束の間3月下旬より気温が上がると、かなり大量に飛散し始めました。
福島原発の事故で放射能が心配されていますが、
放射能もスギ花粉も目に見えないところが、不安にさせます。

仙台では、今、1日1平方cmあたり500個以上の大量の花粉が飛んでいます。
朝、車のボンネットがうっすらと黄色くなっていたら「スギ花粉」です。
ウラニウムではありませんので、ご安心ください。

仙台では、2,3月で今年飛ぶと予想されているスギ花粉量のようやく1/3が飛びました。

ということはまだ、これから2/3が飛びます。
桜の花が満開になる頃、スギ花粉もおしまいですので、
ゴールデンウィーク頃まで、花粉症の方は気をつけてください。

リビング仙台ホームページ
http://www.sendailiving.jp/health/ に、
院長が「スギ花粉症の方のために生活上の注意」を書いた記事が掲載されています。
参考にしてください。


東京では、桜の開花宣言がでました。仙台でも桜の花が、別の意味で待ち遠しいですね。


さて現在、日本人の4人に一人はスギ花粉症です。
花粉症の人が、マスクを買ったり、薬を買ったりして、
スギ花粉症のために1年に使う金額は平均1万2千円と言われており、
日本全国で約600億円にもなります。

アレルギー体質を改善すれば、このお金をもっと別の事に遣えるはずです。

今の花粉症治療の主流はお薬ですが、花粉症の薬は、症状を抑えているだけなんです。
だから、いくら薬を飲んでも毎年春になれば症状が出ますし、
花粉の飛散量が多いと薬では抑えきれずに、症状が出てしまいます。
現在の治療に満足している患者さんは1/4しかいないとの報告もあります。

しかも、花粉症の薬を飲むと、眠くなるなど副作用もあります。
たった一錠の薬でも
「ウィスキーのシングルを3杯飲んだ」と
同じくらいの効果になってしまいます。

アメリカでは、自動車を運転する人に、アレルギーの薬を処方すると罰せられる州もあるほどです。
花粉症の薬を飲んだら、車の運転にはくれぐれも気をつけてください。


スギ花粉に対するアレルギー体質の改善方法としては、
■これまでは「減感作療法」というスギ花粉のエキスを、定期的に注射する方法がありました。
3〜5年治療して50%程の有効率しかありませんでした。
しかも蜂アレルギーの人が蜂に刺されるような治療ですから副作用も多いものでした。

■最近は、「舌下免疫療法」といって、注射の代わりに口に含む方法が開発されています。
実用化まで、もう少しのところにきています。

■当院でお薦めしているのは「スギ花粉の体質改善レメディ」を
スギ花粉の飛散する2ヶ月間内服する方法です。
板村論子先生が英国の会社に依頼し作成された薬です。

5年前から100人以上のスギ花粉症患者さんを治療していますが、
最初の1年で70%の方が楽になり、
3年続けると90%の方が薬を飲まなくても春を快適に過ごせるようになります。
なかなか100%効く治療方法はありませんが、この治療の有効性はかなり高く
80%の患者様から高い満足度の評価をいただいています。

喘息も合併している患者様は、一時的に症状の悪化を診ることがありこの治療法を行えませんが、
●妊娠中の方 ●授乳中の方 ●合併症があり薬が飲めない方 ●小さな子供さんでも
副作用の心配なく、体質改善を行えます。

この治療は、まだ新しく、日本でこの治療を行っている施設はまだ数カ所しかありません。
しかし大量飛散の今年でも、3月から初めて体質改善レメディを開始した方のほとんどが、
不思議そうに今年は楽といってくれます。4月に入って初診される方と好対照です。
体質改善は今からでも遅くはありませんので、お気軽にご相談ください。

4月になって受診された花粉症患者さんの鼻水を顕微鏡で見ると皆さん大変な状況です。
アレルギーの細胞がたくさん出ているだけならまだいいのですが、
細胞がみんな破裂して、アレルギー物質をばらまいている状態です。
ここまでくるとなかなか治りません。

仙台は今日4/5から暖かくなるそうです。
今年のスギ花粉の飛散は今週がピークとなるでしょう。
早めの受診をお勧めします。 

from 院長

hozawa (2011年4月 5日 09:32)