めまいでお困りの方に

毎年4月から5月にかけて、めまいを訴えられて、受診する患者様が増えます。
年度が変わり、新しい職場や、学校になれるのに大変で
過労やストレス、睡眠不足の影響が出るためと思われます。

めまいがあると、いつもの生活が思うように出来ません。
不安な気持ちも強くなります。
あれほど、お元気で、多少の怪我では試合を欠場することもなかった、
なでしこジャパンの沢選手も、めまいには勝てませんでした。
早く治して、健康な生活をとりもどしたいものです。

皆さん、めまいで困ったとき、どの科を受診しますか?
内科、脳神経内科、耳鼻咽喉科、眼科などが、その候補でしょう。

目が回るので、眼科を受診される方もいらっしますが、眼科の先生は、めまいの専門医ではありません。

血圧の異常、貧血、不整脈、糖尿病などで、めまいが起こることがあります。
この場合は内科を受診するのがいいでしょう。
脳の病気でも、めまいが起こり、この場合は脳神経内科が専門です。

専門の科にかかれば、
早く診断・治療を受けることが出来、早く治すことが出来ます。
しかし、専門外の科を受診してしまうと、
検査をしても異常が無いので、他の科を受診して下さいといわれます。
このときに受診を勧められるのが耳鼻咽喉科です。

耳の中に三半規管という、体の釣り合いを保つ器官があり、
ここが不調になると、めまいが起こります。
耳鼻咽喉科は、この三半規管を専門としています。
ですから、めまいの時はまず、耳鼻咽喉科を受診するのがいいと思います。

耳に原因があるめまいも、原因は一つではありません。
耳や脳の血液の循環が悪いことによるめまい
ウィルスが神経に感染することによるめまい
メニエール病
三半規管にゴミが入ることによるめまい
神経に腫瘍ができることによるめまい、
難聴とともに起こるめまい、
車酔い
船酔い
地震酔い

などなど
様々です。

耳鼻咽喉科医は丹念に検査をして、原因を突き止めていきます。
特に大切なのが、眼振といわれる、眼球の揺れです。
特別なめがねをして眼の動きを観察すると、
眼の揺れ方によって、めまいの原因を探ることが可能です。

原因がわかれば、治療法も決まってきます。
もちろん原因が異なれば、治療法も異なります。
内服、点滴注射、リハビリテーション、めまい体操など様々です。
めまい止めの薬を飲めば治るものでは、決してありません。
適切な治療を受けないといつまでもめまいが治らないこともあります。

やはり、専門医の診察を受けて、めまいの正しい診断治療を受けることが大切です。

めまいでお困りの方、早めに受診して治療を受けましょう。

院長

hozawa (2012年5月 1日 09:30)