耳に膜がかかったようで、聞こえがおかしい方へ ~内リンパ水腫とメニエール病について~

今、定禅寺通りは、ケヤキの緑がとてもきれいです。
今週末には、青葉祭りも開催されます。
春の優しい日差しが、ケヤキの小枝をぬう木漏れ日は、大変気持ちの良い森林浴になります。
5月は、緑もしげり、気候もすがすがしく大変気持ちの良い季節です。

一方、5月は、5月病の季節でもあります。
年度が替わり新しい職場、クラスなどで環境が変わる4月は、私たちの心身に大変ストレスがかかるものです。
交感神経の過度な緊張状態が長く続きます。

ゴールデンウィークになり、気持ちの張りが緩むと、今度は一気に副交感神経優位になります。
うまく、ストレスを解消し、気分転換が出来ればよいのですが、うまくいかないと自律神経のバランスが崩れて、心身に異常をきたしてしまいます。

最近、耳がつまって、水が入ったようだ。
高層ビルのエレベーターに乗ったときのように耳に圧迫感がある。
音が響いて聞こえたり、二重に聞こえる。
音が聞こえにくい。
耳に膜が掛かったようだ。
ゴーという耳鳴がする。
少しめまいがする。

などの症状を訴えられて来院される患者様が増えています。
多くは片方の耳だけですが、両方の耳に同時に症状が出る方もいます。

耳が詰まる原因は、
水泳をして耳に水が入ったとき、耳垢がたまってしまったときなど鼓膜の外側の外耳と呼ばれる場所に原因があるとき。
鼓膜の内側に水がたまったり、化膿したときなど、鼓膜の内側の中耳に原因があるとき。
音を聞く内耳という部分に原因があるときと、様々です。

外耳に原因があるときは、耳垢など原因となったものを除去するだけで改善します。
中耳に原因があるときは、急性中耳炎や、滲出性中耳炎によることが多く、お薬を飲むことにより改善します。

内耳に原因があるときは、音を感じる細胞がある部分に水ぶくれが生じたことにより起こります。
内リンパ水腫と呼ばれる病気です。

血圧が低めで、肩こりがあり、冷え性の女性に多い傾向があります。
男性では、几帳面な性格の方が多いようです。

自律神経のバランスが崩れることによって発症し、ストレスや、過労、睡眠不足が引き金になります。
5月病の季節は、やはり患者様が多くなります。

水ぶくれがひどくなるとメニエール病といって、めまいを繰り返すようになってしまいます。
お天気が崩れて雨が降るなど、低気圧が近づくと症状が悪くなるので、天気予報が上手になる患者様もいらっしゃいます。

内耳に余分にたまった水分を、尿にして体の外に出す治療を行うとほとんどの方は改善します。
重症の場合は、ステロイドホルモンを使用しないと改善しない場合もあります。
せっかく薬を飲んでよくなっても、薬をやめるとまた症状が再発してしまう方もいらっしゃいます。
これは、内リンパ水腫を起こしやすい体質と、引き金となったストレス、過労などが改善されていないためです。

やはり、原因となったストレスなどを解決することが大切です。
また、低血圧や肩こりなど内リンパ水腫を起こしやすい体質も改善する必要もあります。

このような、体質改善や、自律神経のバランスを取ることは、現代医学が苦手とする分野です。
当院併設の、統合医療センターTree of Life では、霊気鍼灸ヨーガを施術しています。
自律神経のバランスを取るには、このような補完医療が優れています。
メニエール病や内リンパ水腫の患者様の再発予防にも効果が得られています。
1回の施術では、十分な寛解が得られませんので、数週間おきに施術を繰り返し受けて頂くことが大切です。

内リンパ水腫のお薬を長期に服用すると、肝機能が悪くなることもあり、やはり、体質から治す根本的な治療がお勧めです。

5月病でお困りの方、お気軽にご相談下さい。

院長

hozawa (2012年5月18日 10:01)