『奇跡の人』ヘレン・ケラーは、視覚、聴覚、言語を失い三重苦に苦しみました。
あるとき、何か一つを取り戻す事ができたら何を希望するかと聞かれました。
ヘレン・ケラーの答えは聴覚であったといいます。
それほどに、人間にとって耳の聞こえは重要なのです。
日本は、超高齢社会となりました。
人によって加齢変化が出る場所は異なります。
足腰が弱くなる方もいれば、
目が弱くなる方、
耳が遠くなる方もいらっしゃいます。
回復困難な聴覚障害を克服する方法として、
補聴器があります。
補聴器は、耳に装着する大切な器具ですが、
通信販売などでも販売されています。
最近の補聴器は、デジタル化され、
非常に細かい調整が可能になっています。
医師の診断を受け、ご自分の聴力を正しく評価し、
それにあわせて補聴器を調整することが大変重要です。
友人の補聴器を借りてかけてみて、よく聞こえないので、
補聴器はだめだとおっしゃる方がいます。
他人のめがねを借りても、よくものが見えないのは当然ですよね。
補聴器もご自分の耳にあったものでなければ、役に立たないのです。
しかも、人によって音の環境は様々ですし、聞きたいと思う音も様々です。
補聴器は、ご自分が生活される環境によっても調整を変える必要があります。
眼鏡屋さんで、補聴器を購入し、自宅に持って帰ったが、
雑音ばかりがひどくて結局役に立たず、タンスの奥にしまわれている方がいらっしゃいます。
ご自分が納得されるまで、何回でも、補聴器を再調整することがとても大切です。
この度、当院は仙台でも数少ない厚生労働省が定める補聴器適合検査の施設基準を満たしました。
聴覚が専門の医師と、言語聴覚士、補聴器メーカーが協力し、
お一人お一人の聞こえにあった補聴器の調整を行います。
2週間おきに補聴器を装着した状態での聞こえの状況のほか、
騒音、雑音の影響などについて検査を行い、
約2ヶ月間、調整を繰り返す事で、
日常生活に役立つ補聴器を目指します。
補聴器は、健康保険の適応にならないので
10万円前後する高価なものですが、
2ヶ月経過した後の患者様の満足度で、
購入するかどうかを決めていただきます。
不要と判断された場合は、そのまま返却していただければ、
補聴器の費用はかかりませんので、
安心してお試しいただくことができます。
補聴器は、年寄り臭くていやだとおっしゃる方もいますが、
耳の中に収まるほど小さいタイプもできています。
最近聞き返しが多くなったと感じたら、補聴器をお試し下さい。
お気軽にスタッフまでご相談下さい。
院長