診察時のお子さんの体の固定の仕方。

7月に入り、夏休みも目前となりました。これからの時期はお子さんの受診も増えてきます。
"病院"と言うだけで、不安や恐怖心から大泣きし暴れてしまう子や、何事もないかのようにスッと診察を受ける子、色々なお子さんがいます。

いつもは泣かずに出来る子も、日によっては泣いてしまうことも、まだまだ小さいお子さんには普通のことです。もちろん、その逆もあります。

耳鼻科は鼻や耳など狭くて深い所を診察する為、少しでも動いてしまうと大変危険です。
いつも上手に出来ているお子さんでも、子供の行動は予測がつきません。


安全な治療を行う為には、保護者の皆さんの協力も大切になります。
「押さえつけるのは可哀想・・・」と感じる気持ちや泣いている姿を見ると押さえることにも迷いが生じるかと思います。

しかし、診察時間が長くなれば、それだけお子さんの苦痛な時間も長くなってしまいます。
素早く、安全に治療を行うことはお子さんの苦痛な時間を短くすることにも繋がります。

そこで、今回はお子さんの診察時の体を固定する方法をご紹介します。

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①保護者が診察室の椅子に座ります。


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②椅子に座った保護者の膝の上にお子さんを座らせます。

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③「お子さんの下半身を固定しましょう。
・・・お子さんの足を保護者の足で挟み、両足をクロスして押さえます。


 「お子さんの上半身を固定しましょう。
・・・お子さんを抱き締めるようにし、お子さんの胸の辺りで保護者の腕をシートベルトのようにクロスさせ、体を引き寄せます。
注:手を押さえただけでは、上半身は固定されません。

・お子さんの胸が浮き上がらないように、両腕でしっかりと上半身で抱き締め、手は握ってあげましょう。
注:この時、お子さんの肩を入れて腕で抱き締めるとしっかりと固定されます。


・保護者の方は、診察の椅子の背もたれにしっかりと背中をつけます。お子さんの抵抗する力はとても強いです。保護者の方が、背をしっかりつけることで、お子さんの上半身は固定されます。



とは言っても、実際の場になると想像以上の子供の抵抗する力の強さと、気を付けるポイントも多く保護者の皆さんも大変だと思います。
看護師からも声かけしながら介助していきますので、一緒に頑張りましょう。

そして、最後になりますが、診察が終わった後は頑張ったお子さんを必ず褒めてあげてくださいね。

朴澤耳鼻咽喉科スタッフ (2017年7月10日 10:26)