スギ花粉の飛散量は、昨年の夏の天候に左右されます。
昨年の宮城県は7月が暑く、8月は長雨の冷夏でした。
どちらの影響を重視するかで、今年の飛散量を例年より多いとする気象庁と、
少ないとするウェザーリポートなどの民間機関で意見は大きく割れていました。
実は、仙台では例年より1ヶ月半も早い1月16日に花粉が飛び始めました。
杉の芽を見ても、大分赤くなっており、やはり沢山飛びそうな気配でした。
そして、急に暖かくなった3月14日ホワイトデイから、ここ数年なかったスギ花粉の大量飛散が始まりました。
右下の図は、環境省花粉観測システムはなこさんの、3/10から3/17までの花粉飛散数の推移を示しています。
ふりきれるばかりの飛散量が観測されています。
この傾向は、寒くなった今週も続いています。
今年初めて、症状が出たという患者様も多くいらっしゃいます。
体質改善を受けられて、ここ数年症状が全く出なかった方も、今年は症状が出てしまい、再受診されることもありました。
体質改善をすると、吸い込んでも症状が出ない花粉の量が、徐々に増えて行きます。
このスピードが人によって異なり、1年で症状が出なくなる人もいれば、5、6年かかる方もいらっしゃいます。
平均すると3〜4年で、症状が出なくなることが多いのですが、
今年のような極端な大量飛散が起こると、症状が再発してしまいます。
日本スギは、戦争直後に植えられたものが多く、樹齢が古くなってきています。
樹木にも、生殖年齢があり、大きなスパンで見ると、徐々に花粉の量は減っています。
今年のような飛散量は、特殊と言えるでしょう。
今年のような事態に備えて、症状が楽になっても、3年以上は体質改善を続けていただくのが、安心です。
4月中旬まで、飛散が続きそうです。
あと一ヶ月、がんばって乗り切りましょう。
院長