朴澤耳鼻咽喉科

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2023年10月28日

秋〜冬のアレルギーは、寒暖差アレルギーが原因かもしれません

 

 

秋から冬にかけて、
くしゃみ、鼻水、鼻づまりの症状がでると、
コロナやインフルエンザ が心配になりますが、

熱がなければ、
ブタクサ、ヨモギなど秋の草の花粉症、
エアコン、ファンヒーターなどから吹き出すハウスダスト、ダニのアレルギー
ペットアレルギー、
寒暖差アレルギーが、原因として考えられます。

 

 

 

 

寒暖差アレルギーは、
医学的には、血管運動性鼻炎と言います。

 

はっきりとアレルギーの症状があるのに、
アレルギー検査をしても、原因がわからないときは、
血管運動性鼻炎の可能性があります。

 

くしゃみ・鼻水・鼻づまりなど、似たような症状を起こしますが、
アレルギー性鼻炎と血管運動性鼻炎は全く違う病気です。

 

アレルギー性鼻炎では、
アレルギー反応によって分泌される
ヒスタミンが、症状を起こします。

 

血管運動性鼻炎では、
鼻の粘膜にある神経が、環境の変化を感じて、
知覚神経の反射でくしゃみが起こり、
副交感神経の反射で鼻水・鼻づまりが起こります。

 

 

 

 

 

血管運動性鼻炎では、
冷たい空気を吸ったり、
寒い屋外から暖かい屋内に入った時、
逆に屋内から屋外に出た時、
朝、お布団から起き上がった時、
お風呂上がりなどに、
寒暖差を感じて、症状が出ます。

 

寒い日に、温かいラーメンをすすると、
鼻水が出ますが、
血管運動性鼻炎の方は、それが強くでてしまうのです。

 

乾燥や湿気など湿度の変化、
黄砂、PM2.5、花粉、埃などを吸った物理的刺激、
強い光や臭いでも症状が出る事があります。

 

アレルギーと比べると、
目のかゆみは出にくいですが、
せきや、倦怠感などが出る方もいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

アレルギー性鼻炎に効果のある、
抗アレルギー剤は、
血管運動性鼻炎には、効きません。

 

血管運動性鼻炎の症状を改善するには、
まず、7度以上の温度差を避けることが大切です。

 

そのためには、
マスクをして鼻を冷たい空気から守ったり、
服を調節して、からだを暖めましょう。

 

小青竜湯と言う漢方薬を飲むと体が温まり、
鼻の症状も改善します。

 

ステロイドの点鼻薬を使うと、
過敏になった鼻の神経を和らげることができます。

 

 

 

 

スギ花粉症がひどい方は、
秋から冬に血管運動性鼻炎の症状が出る事があります。

 

抗アレルギー剤で花粉症の治療をしても、
秋の症状は改善しませんが、
スギ花粉の体質改善をすると、
秋の血管運動性鼻炎も改善します。

 

花粉症で、秋も症状が出る方は、
是非、来年体質改善に挑戦して下さい。

 

 

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重症の血管運動性鼻炎の方には、
最後の手段として、
後鼻神経を切断し、
鼻の神経をなくしてしまう方法もあります。
1週間の入院が必要になります。

 

寒い時期のアレルギー症状の原因に、
寒暖差アレルギー、血管運動性鼻炎があることを
覚えておいて下さい。

 

 

 

院長

 

 

 

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