2023年12月22日
新型コロナウィルスの流行も、ようやく下火になりましたが、
インフルエンザが猛威を振るっています。
今年の冬は、まだ、マスクを外すのが難しそうです。
マスクは、感染予防のために大切な役割をします。
一方、マスクをする事で、体調が悪くなる
『マスクシンドローム』が注目されています。
肌荒れは皆さん感じると思いますが、
マスクをすることで、表情を気にしなくなったり、口呼吸になっている方が、
40%もいることは余り意識されていないと思います。
会話をする機会も減り、
舌や口、顔の筋肉が知らず知らずに衰えている方もいらっしゃるようです。
これらの筋肉は、食事の咀嚼や嚥下に大切な役割をします。
筋肉の衰えは、むせの原因となります。
食物が、食道ではなく気管に入ってしまうと、
肺から食物を外に出そうと激しく咳き込みます。
うまく吐き出せないと、肺に残り、
嚥下性肺炎を起こしてしまいます。
特にご高齢の方は、注意が必要です。
昨年の厚労省の人口動態統計では、
日本人の死因の第1位は癌ですが、
以下、心疾患、老衰、脳血管疾患、肺炎、嚥下性肺炎と続きます。
肺炎球菌ワクチンが普及して、肺炎は減少傾向にあるなか、
嚥下性肺炎で亡くなられる方は、増加傾向にあります。
特に、糖尿病など持病をお持ちの方は、
食事中は、むせないよう気をつけてください。
テレビを見ながらですと、食事に集中できず、
首をひねって嚥下する事になり、誤飲のリスクが高くなります。
食事中はテレビを消して、食事に集中しましょう。
さらさらしたお味噌汁などがむしろむせやすく、
ご飯の方がむせにくいので、
汁物には、とろみをつけると、むせを防げます。
食事中咳き込んだり、食物をこぼしたり、
声がかすれたり、痰が増えたり、
食事に1時間以上かかるときは、
誤飲の可能性が高いです。
つばを、繰り返し飲み込んでみて下さい。
30秒間で4回以上つばを飲み込めれば、正常です。
3回以下しか飲み込めなかった時は、
嚥下のための筋肉の衰えがあります。
飲み込むための筋肉を鍛える、
嚥下体操をすると誤飲を減らすことができます。
仙台ボイスセンターに、言語聴覚士の大槻さんが着任しました。
大槻さんは、長いこと、嚥下の指導を行ってきました。
ご自分自身や、ご両親など、食事中のむせが気になる時は、
是非、嚥下訓練を受けてみて下さい。
転ばぬ先の杖と言いますが、
嚥下性肺炎が起こってしまってからでは、手遅れの事もあります。
むせが気になったら、嚥下力を高めて下さい。
全力でお手伝いします。
院長
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