朴澤耳鼻咽喉科

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2024年11月14日

耳がつまる症状は、耳のどの部位の病気でも起こります。

 

 

耳が詰まった感じがする、耳に幕が掛かったよう、
耳に水が入った感じ、高い山に登ったよう、
など様々に表現されますが、
耳閉感を訴えて来院される患者様が沢山いらっしゃいます。

 

 

実はこの症状は、耳を構成する、
耳の穴から鼓膜までの外耳、
鼓膜の内側の中耳、
音信号を電気信号に変える耳の骨の中にある内耳、
いずれの部分でも起こる症状です。

 

 

泳いでいるときに、耳に水が入ると耳閉感を感じます。
外耳道に、耳かすが詰まったり、
耳に異物が入り込んでも耳閉感が生じます。

 

サーフィンをする方は、外耳道の骨が厚くなり、
耳の穴が狭くなります。
サーファーズイアーと呼ばれます。
耳かきをし過ぎると、皮膚が厚くなり、耳の穴が狭くなります。
耳の穴が狭いと耳かすがたまりやすく、耳閉感を起こしやすくなります。

 

 

高い山に登ったり、高層ビルのエレベーターに乗ったり、
飛行機に乗ったり、ダイビングで深く水に潜ると、
鼓膜の内側と外側の圧力が変わり、耳閉感を感じます。
耳が痛くなることもあります。
この圧の違いを調整しているのが、
耳管という中耳と鼻の奥を繋いでいる管です。

 

耳管は通常は閉じていますが、
あくびをしたり、ツバを飲むと開きます。
カゼをひいたり、副鼻腔炎になると耳管の調子が悪くなり、
鼓膜が内側に凹んだり、中耳に水がしみ出して、耳閉感が生じます。

 

子供さんや、高齢の方に起こる滲出性中耳炎や、
飛行機に乗ったあとの航空性中耳炎が耳閉感を起こす病気です。
耳管が閉塞していることが多いですが、
逆に開いたままになる耳管開放症の時も、
耳閉感を感じる方がいます。
これが中耳に原因がある耳閉感です。

 

 

内耳に原因がある耳閉感のほとんどは、
メニエール病によります。

 

メニエール病は、内耳の一部が水ぶくれに腫れる内リンパ水腫が原因で、
耳閉感、難聴、耳鳴、めまいを起こします。
自律神経のバランスが乱れたときに発症します。
寝不足や、過労、ストレスに要注意です。

 

自律神経のバランスが崩れていると、
台風が近づいたり、低気圧の影響で、
気圧がわずかに変わることで、
自律神経が大きく動き、メニエール病を発症しやすくなります。
メニエール病は、天気に影響されやすい気象病の代表です。

 

外耳、中耳、内耳のどの部分の病気でも、
耳閉感がおこります。

 

 

外耳の場合は、原因になる物を取り除くことで症状はすぐ改善します。
中耳の場合は、耳管機能を改善するお薬で、2〜6週間かかって改善します。
重症のときは鼓膜を切開する手術が必要になることもあります。
メニエール病の時は、内リンパ水腫を改善する薬と、
自律神経のバランスをとることで、改善します。

 

耳閉感は長引くと、治療に時間がかかることがあります。
特に子供さんは耳閉感を訴えることが少ないので、
家族が気をつけて、様子がおかしいときは早めに耳鼻科を受診しましょう。

 

院長

 

 

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