朴澤耳鼻咽喉科

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2024年12月24日

味覚のアンチエイジング

 

 

 

美味しく食事を頂くと、幸せな気分になります。

 

そのためには、味覚がしっかりしていることが大切です。

 

残念ながら、老化により、味覚が衰えることがあります。

 

味覚のアンチエイジングが大切です。

 

私たちの舌には、4つの種類の舌乳頭があります。

 

舌がザラザラしたしているのは、この舌乳頭のためです。

 

 

 

 

有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭には、味を感じる味蕾があります。

 

口の中には、約5,000個の味蕾が有り、1個の味蕾には、50〜100個の味細胞があります。

 

この味細胞の受容体で、私たちは味を感じています。

 

味細胞の寿命は短く、10日〜2週間で、新しい味細胞に置き換わります。

 

 

 

 

 

味細胞で感じる味には、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味があり、基本5味と呼ばれます。

 

 

 

赤、緑、青の光の三原色が、混じり合うことで、様々な色が出来るように、この基本5味が混じり合うことで、私たちは様々な物の味を脳の味覚野で認識し、扁桃体に蓄積された味の情報を元に、何の味かを感じ取っています。

 

甘味、うま味の受容体は1種類しか在りませんが、苦味の受容体は25種類もあり、塩味、酸味も複数の受容体で感じ取っています。

 

辛味は、味細胞ではなく、痛みを感じる神経で感じ、渋味は、口の中の粘膜が収れんすることで感じます。

 

 

 

 

甘味は、食べ物中にエネルギーとなる炭水化物が含まれることを教えてくれる他、リラックスさせてくれ、幸せホルモンのセロトニンや、エンドルフィンなどの脳内ホルモンの分泌を促します。

 

塩味は、ミネラルバランスを整えるために必要な塩分が、食べ物に含まれることを教えてくれます。過剰になると血圧が高くなりますが、少ないと熱中症を起こします。

 

酸味は、果実がまだ熟していないことや、食物が腐りかけてくれることを教えてくれます。血圧を下げたり、食欲を抑えたり、疲労を緩和する効果もあります。

 

苦味は、食物に毒があることを教えてくれます。一方で、お酒やコーヒーのように、大人の味覚の楽しみでもあり、ストレスを緩和したり、気分を高揚させる効果もあります。

 

 

 

 

味覚が低下する原因として、味細胞を作るのに必要な、ビタミンB、亜鉛の不足があげられます。

 

また、唾液が十分にないと、味の受容体に結合することが出来ず、味覚が低下します。

 

栄養不足で、舌にシワができると、カンジダなどのカビが生えて、味覚が低下する他、舌に痛みが出ます。

 

味覚を保つには、栄養素を十分に取ることと、老廃物のデトックスがポイントになります。

 

 

 

 

ビタミンBは赤いビタミンと言われるように、野菜には含まれず、肉、レバー、魚、卵、乳製品に多くあります。亜鉛も、牡蠣やレバー、鰻、大豆などに多く含まれます。このような食材を取ることが大切です。どうしても、不足するときはサプリメントを利用してください。

 

口腔ケアも大切で、歯磨きの他、口腔内の善玉菌の、乳酸菌や、ロイテリ菌を増やすことが大切です。寝る前に、善玉菌を含んだ錠剤を口に含むと、夜間の悪玉菌の増殖を抑えることができ効果的です。

 

唾液分泌を保つには、耳の下の耳下腺、顎の下の顎下腺を両手でマッサージしたり、よく噛んで食べる習慣を身につけたり、1日に、水分を1.5リットル飲むことが有益です。

 

漢方の、白虎加人参湯、麦門冬湯なども、唾液分泌を保つのに、効果があります。

 

味覚のアンチエイジングを心がけて、美味しく食事が出来ると良いですね。

 

 

院長

 

 

 

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