声帯のペンだこ、声帯結節のお話し

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声を使う方の職業病
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声帯結節は、声を使う仕事をされる方の職業病ともいえる病気で、
声帯を酷使するため、声帯にたこができます。
ちょうど、ものを書く人の指にペンだこが出来るのと、同じ事です
学校や幼稚園の先生、保育士さん、歌手、ご住職、アナウンサー、オペレーター、スポーツジムの指導員など、声を使うお仕事をされている方に発症します。
最初は高い声が出にくくなりますが、放置すると徐々に低い声でも、ハスキーボイスになります。
週末に声を安静にすると、月曜日は比較的声が出ますが、お仕事で声を使うと、週末に向かって声のかすれがひどくなります。
毎週この繰り返しで、年数が経つごとに声のかすれは徐々に悪化していきます。

左右の声帯が、ふれあって振動することで声になります。
結節があると、この部分で左右の声帯の間に隙間が出来てしまい、息が漏れて声がかすれます。


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声帯結節の発症には発声法に問題あり!
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声を使うからといって、学校の先生全員に結節が出来るわけではありません。
声帯に負担がかかる声の出し方をされている方に出来るのです。
庭にホースで水をまくときに、遠くに水を飛ばしたいときは、水道の蛇口を開いて、流れる水の量を多くします。
蛇口のところまで行くのが、おっくうであれば、ホースの先を指でつぶすと遠くに水を飛ばすことが出来ます。
声帯結節が出来る患者さんの発声法はこのホースをつぶして水を遠くに飛ばすことに似ています。
大きな声、遠くまで届く声をだすために
吐く息の量を増やす代わりに、声帯をきゅっと絞って声を出してしまうのです。
声帯に負担がかかるのもおわかりと思います。
つぶしたホースの先が割れてしまうように、声帯にたこができます。


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声帯結節の治療
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声帯結節の治療は、まず喉を安静にし、声帯を休めることです。
これだけで、結節が消えることがあります。
喉の安静が出来ずに、結節がどんどん大きくなると、手術が必要になります。
全身麻酔下の手術で、口から内視鏡を挿入し、顕微鏡で声帯を拡大し、結節を切除します。
約1週間の入院が必要になります。
手術で、結節を切除しても、同じような発声法を繰り返していると、5~6年でまた結節が再発してきます。
ですから、音声治療で、発声法を改善する事がとても大切です。


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国家資格を持つ言語聴覚士は発声法指導のプロ
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発声法の指導は、言語聴覚士ボイストレイナーが行います。20131025hc.jpg
ボイストレーナーは、アナウンサーや俳優、歌手など、声を使う仕事をされていた方がなる場合が多いようです。
ご自分の経験から、発声法を指導されるので、あがり症で声が出なかったり、うまく大きな声が出ない方には、大変有益です。
ただ、発声のメカニズムに精通されているわけではないので、
声の症状によっては、うまくいかない場合もあるでしょう。
ボイストレーナーの方が、ご自分の声帯に結節が出来てしまい、声がかすれて来院されることもあるんです。

言語聴覚士は、国家資格を持つ、発声、嚥下、聴覚のリハビリテーションを指導するプロです。
喉の解剖、生理、病態に精通しており、患者様の発声法のどこに問題があり、その問題を解決するためにどうしたらよいか、指導することが出来ます。

当院では、言語聴覚士が声帯結節の患者様の発声法をご指導し、必要であれば院長が手術を行い、術後さらに再発予防のために、言語聴覚士が発声法の指導を行う体制が整っています。

音声治療と、薬物療法のみで結節が消えた方も沢山いらっしゃいます。

当院で治療を受けた方が、全国レベルの大会で優勝されたり、
プロの歌手として活躍されることもあります。


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プロフェッショナルボイスユーザーのための体験型セミナー開講
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当院では、プロフェッショナル ボイスユーザー 声を使った仕事をされる方向けに、来年1月から、セミナーを定期的に開催します。
まず、声を出すメカニズムを知っていただき、どのような発声だと声帯を痛めやすいかを理解していただきます。
次ぎに、ご自分の声帯を実際に見たり、ご自分の声を検査して、現在のご自分の発声方法について知っていただきます。
そして、今の発声法が正しいか、問題があるかを判定し、よりよい発声法を獲得するためのレッスンを行います。
長く、問題なく声のお仕事をするための体験型セミナーです。
詳細は、またブログでご報告します。乞うご期待下さい。

院長

hozawa (2013年10月25日 15:56)